アルミナイズα処理法は、1965年に当社で開発した技術です
溶融アルミめっき(=アルミナイズ処理) した製品を、表層のアルミナ層ならびにアルミ層を鉄鋼母材に低温熱拡散処理し、Fe-Alの金属を生成させます。この処理をアルミナイズα処理といい、この金属間化合物(Fe-Al合金層)は高耐熱性・高耐食性・高耐摩耗の性質が備わっています。この性質を活かして様々な製品に活用しております。
顕微鏡写真
アルミナイズα処理プラスは、従来のα処理の特徴に加えて、
面粗度の向上とめっき層の光沢をプラスしました
α処理は、アルミの拡散浸透を利用しためっき生成処理の為、素材と比較して表面粗さの低下が発生する欠点がありました。これは、めっき表層部分がポーラス層となり、また酸化アルミ及びめっきフラックスが付着することに起因します。この課題となっているポーラス層除去を、バレルブラスト処理することにより、めっき層を傷めることなく、除去することが可能となりました。これにより、従来のα処理の特性にプラスして、ポーラス層除去によるめっき層の外観性能が改善され、表面粗さ性向上の実現となりました。
表面粗さ測定試験
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試験分析方法 触針式表面粗さ測定器 ET200(小坂研究所製) 計測モード 粗さ測定 測定距離 3500μm(3.5mm) 測定速度 0.02mm/秒 測定力 100μN Ra(μm) Rz (μm) 素材 0.806 3.572 α処理 1.361 7.504 α処理プラス 0.909 4.389
アルミナイズα処理・α処理プラスの特長
- めっき膜厚の均一が可能(内外面の寸法精度が安定)
- 耐熱性(約1000℃)・耐食性
- 耐磨耗性・耐エロージョン性(Hv800~1000)
- ボルト、ナットの焼付き、かじり防止
- 耐アルカリ性の向上(Ph13) 使用範囲Ph4~Ph13
- コンクリートの密着性、強度向上