一般に鉄鋼は、500℃以上に加熱されると酸化が促進され急速にスケール化し、腐食致します。しかし、アルミニウムを鉄鋼に拡散浸透して合金層化 (Fe-Al)することにより、表面にアルミナ被膜を生成し、融点約1160℃の合金層が相まって酸素の侵入を阻止し、耐熱効果を発揮します。
現在、様々な表面処理技術が存在いたしますが、高温での環境下での耐食性を有し、且つコストが安価である処理はアルミナイズα処理以外皆無です。自動車業界でも、エンジン部品・排気系の高温箇所に弊社の表面処理を40年間以上も使用されており、安定した品質を提供させていただいております。
高耐食性が役立つ用途
耐熱試験
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Fe-Al合金層とFe-Al合金層表面に生成されたアルミナ被膜とが相まって、非常に強力な耐熱効果を発揮します。母材や熱処理雰囲気・温度等によって耐食性は異なりますが、約数倍から数百倍の数値を示しております。
1000℃/800℃×50h
長時間燃焼試験 600℃/700℃/800℃×10,000h
溶解炉の耐高温腐食性実験
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某社では浸炭焼入れ・窯化処理用の塩窯ポットは、従来Ti製ポットを使用していましたが、重油バーナ直火がポットに当り劣化が激しいとの事でした。しかし、SUS304ポットにアルミナイズ処理を施す事で、寿命が倍以上に伸びました。
(SUS304の素材と比較しては6倍の寿命)使用温度: 直火温度 2000℃ 浴内温度 500~570℃
浴内窯化薬品: CNO塩、CO3塩、CN塩 等