両性金属であるアルミは、中性領域において、又鋼はアルカリ領域にて不動態被膜を生成し、耐食性を発揮致します。しかし当社のアルミナイズα処理は、両金属の長所を含有させることを可能としております。つまり、鋼にアルミを拡散処理させることにより、アルカリ・中性領域での耐食性を発揮させることが可能となります。
また、コンクリート中の鉄筋や亜鉛めっき材の腐食により、腐食生成物による膨張が起こりコンクリート亀裂を起こす一因となっております。武蔵工業大学との共同研究により、当社アルミナイズα処理材は、強アルカリ~中性域まで耐食性を有するだけではなく、コンクリートとの付着強度が著しく向上することが明らかになりました。
高耐アルカリ性・高耐コンクリートが役立つ用途
アルミナイズα処理のアルカリ性水溶液中及び
セメントペースト中での腐食試験
-
実験方法
- 各鉄筋鋼棒に下記の通り表面処理を施す。
A・・・無処理材
B・・・アルミナイズ処理材
C・・・アルミナイズα処理材
D・・・アルミナイズ処理+塗装材 - 腐食溶液は、精製水に水酸化ナトリウムを溶解したpH12.5の溶液中に脱脂後、浸漬する。
- 経時的に腐食減量を化学天秤にて秤量する。
- 測定方法は、一定時間浸漬後、溶液中より取出し、水洗・乾燥・秤量する。
- 各鉄筋鋼棒に下記の通り表面処理を施す。
-
実験方法
- 各鉄筋鋼棒に下記の通り表面処理を施す。
A・・・無処理材
B・・・アルミナイズ処理材
C・・・アルミナイズα処理材
D・・・アルミナイズ処理+塗装材 - 水セメント比0.5のセメントペースト(pH12.5)を作成し、浸漬する。
- 各鉄筋鋼棒に下記の通り表面処理を施す。
各種鉄筋コンクリート付着強度試験
-
実験方法
- 10cmの立方体の中心に各種の鉄筋を挿入した試験体を作成する。
- 作成後、材齢2日で型枠を外し、試験時まで水中で養生する。
- 図のような試験用測定装置を用いる。
- 付着応力を求めて、無処理の鉄筋と比較検討
- 試験体は、無処理材、亜鉛めっき;樹脂被膜塗装材、アルミナイズ処理材、アルミナイズα処理材1、アルミナイズα処理材2とする。
各種試験棒 | 最大引張荷重〔kgf〕 | 最大引張荷重〔N〕 | 付着表面積〔㎡〕 | "付着強度 せん断応力〔kgf/m㎡〕" |
"付着強度 せん断応力〔MPa〕" |
---|---|---|---|---|---|
無処理 | 428.7 | 4206 | 1526 | 0.28 | 2.75 |
亜鉛めっき | 478.5 | 4964 | 1545 | 0.28 | 2.76 |
アルミナイズ | 199.9 | 1961 | 1532 | 0.17 | 1.7 |
アルミナイズα処理1 | 624.9 | 6130 | 1532 | 0.46 | 4.49 |
アルミナイズα処理2 | 688.1 | 6750 | 1603 | 0.43 | 4.2 |